
大切な方を送る立場になる日は、いつ訪れるかわかりません。
もしも大切な方を亡くして自分が送る立場になったら・・・それは誰しもが、ふと思うことかもしれません。
しかし、事前に具体的なことを考え、向き合うことが難しいことも事実です。だからこそ、いざというときに備えて、お葬式の流れを知っておきませんか?
今回のコラムでは、一般的な仏教形式のお葬式を想定した「ご臨終」に際しての流れをご紹介します。
〝いつか〟のときのご参考になれば幸いです。
末期(まつご)の水

医師から臨終を告げられた後は、近親者で末期の水を取ります。
末期の水は、「死水(しにみず)」ともいい、死を看取った人によって行われる「お別れ」のことです。
お釈迦様が亡くなる間際にお弟子さんに水を求めたという故事に由来し、死者の蘇生を願って行われた習俗からきています。 地域により方法は異なりますが、樒(しきみ)の葉や脱脂綿、あるいは新しい筆の穂先を茶わんの水に浸したりなどして、看取った人が順に故人の唇を拭いながら潤します。
※末期の水の用意は葬儀社がすることが一般的です。
連絡について

訃報を連絡する順番ですが、はじめに家族、そして故人と親しかった人へと順に行います。
もしもの時に備えて、あらかじめリストを作っておくと、連絡漏れ等のトラブルを防げるので安心です。
※「連絡先リストの作成」についてはコチラをご参考ください。
はじめの段階では連絡する範囲は限定しておくと良いでしょう。
親戚や関係者(友人、職場など)への連絡は、日程や葬儀の場所、規模(家族葬か一般葬など)といった内容が決まった後で行います。 日程や内容が決まっていない段階で広範囲に連絡をしてしまうと、情報が錯綜する可能性がありますし、日程が決まった後に改めて連絡をする必要があるので二度手間にもなってしまいます。
搬送について

病院や施設で亡くなった場合は、葬儀社に連絡して寝台車の手配を依頼します。
病院や施設によっては提携している指定の葬儀社があり、紹介されるケースもありますが、搬送を頼んだからといってそこへ必ず葬儀を依頼しなければと考える必要はありません。
希望する葬儀社がある場合は、はっきりと伝えることが大切です。
※エテルノは年中無休・24時間体制で寝台車の手配を承ります。
葬儀社に寝台車の手配を依頼しても、すぐに手配ができないケースもあります。特に深夜/早朝の場合は手配可能な寝台車の数が限られているため、急ぎの場合は葬儀社へその旨をきちんと伝えましょう。
自宅で亡くなった場合は、かかりつけの医師に連絡をして、その後に葬儀社へ連絡をします。 突然死の場合などで、かかりつけの医師がいない場合は、状況に応じて救急車(119番)か警察(110番)へ連絡をしましょう。
【注意点】
突然死の場合、気が動転して遺族が遺体を動かしてしまうケースがあります。心情はよく分かりますが、場合によっては証拠隠滅や事件性を疑われる可能性があります。 警察の調査が終わるまでは、できるだけそのままの状態を維持するようにしましょう。
エンゼルケアってなに?

エンゼルケアとは、感染症防止や外見を整えることなどを目的に行われる死後処置のことを指します。
病院や施設で亡くなった場合は、一般的に看護師や介護職の方が行いますが、その内容は病院や施設によって異なり、費用も無料~数万円とさまざまです。
代表的なエンゼルケアとしては、以下の処置が挙げられます。
●体液の処理や傷口の縫合
●医療器具の取り外し
●アルコールを含ませたガーゼなどで体を清める清拭(せいしき)
●病院着から浴衣やお気に入りの洋服などへの着せ替え
●死化粧
※寝台車はエンゼルケアが終わる時間に併せて手配すると良いでしょう。
死亡診断書の受け取り

役所へ死亡届を出し、火葬許可を受けるには「死亡診断書」もしくは「死体検案書」が必要です。
病院で亡くなった場合は、可能であれば病院を出るまでに死亡診断書を受け取るようにしましょう。
深夜/早朝などで担当医が不在の場合は、あらためて病院へ取りに行く必要があります。
自宅で亡くなった場合は、かかりつけの医師に診断をお願いし、死亡診断書を作成してもらいます。
また、突然死など死の状況によっては、警察による検視が必要になりますので、その場合は警察に連絡します。
死体検案書の発行には時間がかかることもあり、葬儀日程がすぐに決められない場合もあるので注意が必要です。
※死亡診断書…医師が亡くなった人の死因や時間を記した書類。
※死体検案書…死亡診断書に同じ。突然死・事故死など、警察の検視が入った場合に発行される書類。

役所への届出はどうすればよい?
発行された死亡診断書や死体検案書は基本的に火葬する日の前日までに役所へ届出ます。
誰が役所へ届出を行うかについての厳密な決まりはありません。ご遺族が行う場合もあれば、葬儀社のスタッフが代わりに行う場合もありますので、事前に葬儀社へ確認しましょう。
エテルノではご遺族の負担を軽減するために役所への届出を代行させていただきます。
●後悔しないお葬式を行うためには「何を準備すればよいのか?」「どのようなことに注意すればよいのか?」疑問に感じることはエテルノまでご相談ください。
エテルノでは終活やお葬式に関するさまざまな疑問にお答えいたします。 お困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。