終活コラム

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2026年2月3日

原野商法(げんやしょうほう)で購入した土地の相続手続きとは?

今回のコラムは、相続や高齢化の進行により増え続ける【空き家・売りにくい不動産】の問題解決を専門とする「マークスライフ株式会社」の阪口友明様に寄稿いただきました。
エテルノは、様々な問題を抱えた不動産とその周辺の困りごとを解決する「マークスライフ株式会社」と提携しています。

原野商法とは?その歴史と背景

土地のイメージ

原野商法は、あまり開発が進んでいない土地や価値が高くない土地を魅力的な投資先として販売する不動産取引の一種です。
この手法は、特に1960年代から1980年代の高度成長期にかけて日本で見られました。
売り手は購入者に対し、土地の将来的な開発可能性や価格上昇を強調し、資産形成を期待する方々にアピールしました。現在は法的な対策が進み件数は減りましたが、今でも注意が必要です。
土地購入を検討する際は、不動産市場の状況やその土地の具体的な利用可能性、法的な制約を確認し、専門家の意見を求めることが大切です。

相続した土地は親の大きな夢の跡地

相続に悩むイメージ

最近、終活や相続のご相談を受けていると、「亡くなった親が、ずいぶん昔に買ったらしい土地があるのですが、どうしたらいいでしょう」というお話をよく耳にします。
多くの場合、それは昭和の高度成長期に流行った、いわゆる「原野商法」によって取得された土地です。
原野や雑木林であった土地を、「将来インフラが整う」・「リゾート施設ができる」といった根拠の不確かな期待とともに購入されたケースが多いようです。パンフレットには、「別荘地として購入」・「将来、必ず値上がりします」と希望に満ちた言葉が多く並んでいました。

しかし実際に相続となると、利用の目処が立たず、維持や管理の負担ばかりが残る「負動産」になっていることが多いのも現実です。
このような土地を前にして、「どうにも手の打ちようがない」と感じ、途方に暮れてしまう方もいらっしゃいます。ですが、この土地は本当にただ扱いに困るだけの存在なのでしょうか。
「原野商法」という言葉を聞くと、どうしても「騙された」というネガティブな言葉が頭をよぎります。
しかし、その土地を買った時の時代背景を思い浮かべてみてください。
あの頃の日本は、誰もが「明日は今日よりきっと良くなる」と信じていました。
土地を買うことは、未来の家族の幸せに対する「投資」であり、「希望」そのものだったのです。

「いつか、空気のきれいな場所に自分の土地を持つ」
「子どもたちが大きくなったら、この土地に別荘を建てよう」

不動産会社の華やかな言葉は、当時の人々の「家族を思う純粋な夢」に響きました。家族のためによりよい未来を願い、夢を描いて買われた土地なのです。
私たちが相続で向き合っているのは、実は「昭和という時代が生んだ、親の大きな夢の跡地」なのです。

感情と現実~心の整理も大切

親の思いに共感しつつも、私たちは現実の負担とも向き合わなければなりません。
この種の土地は、売ろうにも買い手がなかなかつかず、事実上「売れない土地」となっていることがほとんどです。
さらに、所有している限りは少額であっても固定資産税がかかり続けます。
もし運良く買い手が見つかったとしても、売却金額は私たちが想像するよりもずっと低いのが現実です。

「家族のために買ってくれた土地が、こんな安い値段になってしまうなんて……」

そういって、亡き親への申し訳なさや、やるせない寂しさを感じるご家族もいらっしゃいます。
この感情は自然なものです。不動産の整理には、金銭的な計算だけでなく、「心の整理」の時間が必要なのです。
親の思いを大切にすることはもちろんですが、私たち自身の今後の人生の負担を減らすこともまた、親孝行の一つです。
原野商法によって購入した土地を相続することになった際は、手続きや税金、そして土地の処分に関する悩みを抱えることが多いと思います。
「どうしよう」と悩んでいる今こそ、具体的な行動に移すタイミングです。
不安をひとりで抱え込まず、専門家の手を借りて「次の一手」を考え始めましょう。

原野商法で相続した土地について

売地のイメージ

①役所や法務局に相談する
担当部署で、その土地の登記情報や税金の状況を確認し、正確な情報を手に入れます。

②専門家に相談する
地元の不動産会社や、相続問題に詳しい司法書士などに相談し、「売却は本当に可能なのか」「費用はどれくらいかかるのか」を冷静に判断してもらいましょう。

最近は、「相続土地国庫帰属制度」という、不要な土地を国に引き取ってもらうための新しい仕組みも始まりました。(※ただし、荒れた土地などは要件が厳しいのが実情です。)

注意したい主なポイント】
原野商法で購入した土地を相続する際は、通常の土地相続とは異なる特有の注意点もあります。これらを理解しないまま進めてしまうと、思わぬトラブルになってしまう可能性があるので以下の点に注意しましょう。

●管理負担の確認
原野商法で購入した土地は山林や荒地が多く、草木の手入れや境界確認などが必要です。管理を怠ると周辺とのトラブルの原因になる可能性があります。

●相続登記申請
2024年4月1日から相続登記申請が義務化されました。
通常の不動産の場合も同様ですが、相続登記申請を怠ると、土地の所有権が不明確になり、将来的な売却や活用が難しくなる可能性があります。また、固定資産税は土地の所有者に課されるため、相続後も負担しなくてはなりません。

そのほかにも、注意すべきポイントはあるので、役所や専門家に相談しながら進めましょう。

最後に

土地相談のイメージ

たとえ原野商法で購入した土地であっても、親が家族のために描いた「夢の形見」であることに変わりありません。買い手がつかない「負動産」の問題でお困りの際は、諦めずにご相談ください。
私たちマークスライフでは、このような難しい物件についても、お客様に寄り添いながら対応しております。
ご家族だけで悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。
不動産の問題を「解決すること」だけでなく、その先の暮らしやお気持ちまで見据えた最善の選択を、ぜひ一緒に探していきましょう。

コラム:阪口友明氏
(マークスライフ株式会社・空家空地問題解決コンサルタント)
マークスライフ株式会社について(外部リンク)


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