親族や友人の葬儀で受付係を依頼されることがあるかもしれません。そこで今回は、葬儀の受付係を依頼された際に慌てないためにも「受付の役割と手順」についてご紹介します。
受付はご遺族の代理として、はじめに参列者を迎え入れる大切な役割です。「受付の役割と手順」を知ることで、安心して臨むことができます。 〝いつか〟のときのご参考になれば幸いです。
はじめに
・受付係は通夜/葬儀開式時刻の1時間前までには到着し、受付ができるよう準備をします。
ご遺族への挨拶や葬儀社との受付方法に関する打ち合わなどもあるので、開式時刻の1時間前までには会場に到着するようにしましょう。
【ポイント】
・受付では、参列者からさまざまな質問を受ける可能性があります。慌てずに対応するためには事前の準備が必要です。
時間にはゆとりをもって会場入りし、事前に館内のレイアウト(トイレ、待合室の場所など)や式の終了時間などを把握しておきましょう。
最寄り駅までのアクセスやタクシーの利用について質問される可能性もあるので、気になることは葬儀社のスタッフに確認しておくと安心です。
受付係の役割と心構え
・受付では、参列者への応対、記録帳の整理、香典の受け取りなどを行います。
ご遺族の代わりに参列者をお迎えするという心構えで臨みましょう。
受付係の当日の流れ
①会場に到着後、ご遺族に挨拶します。
➡「この度は誠にご愁傷様でございます。お手伝いさせていただきます」など。
②葬儀社のスタッフから受付方法の説明があるので、受付係の役割を確認します。
また、関係先により受付を分ける場合は、どの関係先の受付を担当するかを決めます。
※受付係であることを示すため、胸または腕に喪章をつけることがあります。
③開式1時間前には持ち場につくようにします。
④受付道具の確認
➡筆記用具・芳名帳・香典帳・香典や名刺を受けるお盆など
⑤参列者には丁寧に一礼。「ご記帳をお願いいたします」と筆記用具を差し出し、芳名帳に氏名と住所を記入してもらいます。
※名刺受けで受付をする場合もあります。
⑥香典を受け取る際には「お預かりさせていただきます」と一言。
※香典を受け取る際は、必ず両手で受け取りましょう。
※会計まで行う場合は、できれば目につかないように香典の中身を確認しましょう(入れ忘れの場合があるので)。
【香典を辞退されている場合】
・近年はご遺族の意向で香典を辞退されているケースが増えています。
香典の扱いについては、事前に葬儀社のスタッフから受付係へ説明があります。「香典辞退」の場合は、受付係の判断で勝手に香典を受け取ってはいけません。
受付で香典を出された場合は、「誠に申し訳ありません、故人の遺志により、香典はご辞退しております」と丁寧にお断りしましょう。
⑦早めに来た参列者には、ロビー等で待ってもらうように伝えます。
⑧通夜、告別式終了後に「香典、芳名帳、名刺簿」を整理し、喪主へ渡します。
服装について
【男性の服装】
●ダークスーツでもよいとされていますが、一般的には礼服用のブラックスーツ
※ブラックスーツ:礼服として冠婚葬祭などで着用される特別なスーツ。ダークスーツの黒よりもさらに深く、濃い黒に染められています
●ワイシャツは白無地
●ネクタイやベルト、靴、靴下は黒色のもので統一
●アクセサリー類は外して、時計はシンプルなデザインのもの
【女性の服装】
●礼服用のブラックフォーマル(黒のスーツやワンピース、アンサンブル)
※透けたり光沢のある素材は避け、スカートはひざ下丈
●ストッキングは黒色のもの
●靴は黒色で、動き回ることを想定し、ヒールが低めのプレーンなパンプス
●アクセサリーは結婚指輪以外つけないのが正式ですが、つけるときは、1つだけにし、ネックレスの真珠は一連、イヤリングは1粒タイプのものにするなど配慮する
※真珠のネックレスでも2連デザインは「不幸が重なる」とされているため、避ける
●ネイルは華美なデザインは避けて、シンプルで落ち着いたもの
受付の適任者は?
・受付は、気配りのできる人、挨拶・礼がきちんとできる人、事務処理能力に優れた人(香典を扱うので)が適任です。
接待係ってなに?
・自宅や寺院などで行われる葬儀の場合、受付係とは別で接待係を依頼されることがあります。
接待係は、開式の30分前には持ち場につくようにします。 役割は、参列者への湯茶のサービス、僧侶の接待があります。遺族、近親者、世話役などの食事の用意もします。
その他、場合によって、弔電の整理、下足の整理、会場の後かたづけ、駐車場の整理、タクシーの手配など、さまざまな役割を依頼されることがあります。
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