お葬式の準備と聞いて、遺影写真を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。遺影写真は、葬儀の時だけでなくその後もご自宅に祀るものとなるので、ぜひお気に入りの写真を選んでいただきたいと思います。遺影写真を選ぶ際は、人柄や性格、生前の思い出や好みを考慮する必要があります。今回のコラムでは、遺影写真を選ぶ際のポイントについて詳しく説明します。
はじめに
事前に写真を選んでいない場合は、亡くなられてから家族が写真を探すことになります。遅くとも通夜式の数時間前までには準備をしなければなりませんので、探せる時間は1日程度、短ければ数時間ということもあります。大切な方が亡くなられて精神的にも身体的にもお疲れの中、冷静にベストな写真を選ぶことはなかなか難しいものです。
いざという時に慌てない／困らないためにも、遺影写真の原稿写真を選んでおくと安心です。
背景について
遺影写真を選ぶ際には、背景についても考えましょう。背景によって、写真全体の雰囲気も変わります。様々な背景がありますが、元々の背景を消して、単色のグラデーションを選ばれるケースが比較的多いように感じます。例えば、ブルーのグラデーションを背景にすると故人を引き立て、美しく見せることができます。もちろん、背景に景色や想い出の品などを入れることもできます。故人の好きだった場所や品物を取り入れることで、個性的で温かみのある遺影写真に仕上がるかもしれません。
服装について
服装は、喪服などに合成加工もできますが、最近では写っているそのままの服装を遺影に使われる方が多いように感じます。故人が普段から好んで着ていた洋服や、思い出の服装を選ぶことができれば、個性を反映した遺影写真を作ることができます。例えば、帽子が好きな方の場合、お気に入りの帽子を被っている写真で遺影写真を作成しても問題ありません。 また、故人の特技や趣味、職業などに関係する服装を選ぶことで、お葬式に参列される方へ生前のイメージを伝えることができるかもしれません。
表情について
「その人らしさ」が表れているものを選ぶことが大切です。 例えば、厳格な方なら正面を向いてかしこまった表情、よく笑う方なら笑顔で口を開けている表情など、ご家族が良いと思う表情の写真を選んでください。
サイズや形式
遺影写真を作成する際は、もとになる原稿を用意する必要があります。
原稿は現像された写真、画像データのどちらでも問題ありません。データの場合はサイズが大きいものを用意しておくと綺麗に仕上がります。多くの場合は引き伸ばして作成しますので、写真写りが大きくピントが合っているものを選んでおくと安心です。ぼやけた写真や解像度の低い写真では、綺麗に仕上がりませんので、注意しましょう。 また、絹目の写真（表面がざらざらした写真）は避ける事をおすすめします。絹目の写真は指紋や汚れが付きにくく、長期保存に向いていますが、表面の凹凸のせいで写真をデータ化する際に消しきれない模様が出てしまう可能性があります。
撮影の方法について
遺影写真の撮影には、プロのカメラマンへ依頼する方法のほかに、家族や友人が自分たちで撮影する方法もあります。プロのカメラマンに依頼する場合は、事前に撮影したいシチュエーションや構図などを伝え、イメージに合わせた写真を撮ってもらいましょう。また、家族や友人で撮影をする場合は、自分たちで小物を用意することができますし、思い出の場所で撮影することもできます。
※エテルノでは、イベントの一つとして写真撮影会を不定期で開催しています。 開催の際は、コチラのイベントページより告知させていただきます。
●実際にお葬式の打ち合わせをしていると、「本人が気に入っていた写真を選んでいたのは知っているけど、どこに保管してあるかわからない」というケースがあります。結局、家族が家中を探しても見つからない、という残念なことにならないように、選んだ写真の保管・保存場所は家族等に共有しておきましょう。
最近では、お気に入りの写真をスマートフォンに保存している方も多いと思います。しかしながら、ご自身のスマートフォン内だと家族等が閲覧できないこともあるので注意が必要です。画像を共有する、または家族等が閲覧可能なパソコンやUSBメモリに保存するなどしておきましょう。
エンディングノートをお持ちの方は、「写真の保管場所」についても記載しておくと安心です。
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また、遺影写真の選び方に自信がない場合や写真を1枚に絞り切れない場合は、いくつか候補を選んでおいて、葬儀社のスタッフに相談するというのも一つの方法です。 遺影写真の選び方は個々の経験や思い入れによって異なるものです。思い出を大切にしながら、心に残る遺影写真を選びましょう。
●エテルノではお葬式に関するさまざまな疑問にお答えいたします。お困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。
